Apple 信者からGoogle 信者へ
どうも。一式100万円のMac を買った者だけがApple 信者を名乗れると思っています、こんにちは。 嘘です。妄信していれば信者です。
そんな私の、今現在のメインマシンはMac ではなくPixelbookです。
Pixelbook
使っているスマホ はAndroid です。
HUAWEI P20 lite
タブレット もAndroid です。
HUAWEI Media Pad M5
持ち歩いているのがPixelbookなので、それをメインマシンという事にしていますが、実際の使用頻度は断然HP Chromebook x360 14のほうが高かったり(CPUスペックもHPのほうが上)するのですが、購入金額が3倍くらい違うので高いほうをメインマシンという事にしています。
どちらにせよ、普段一番使っている時間の長いマシン(仕事時間は除く)はChromebook になります。そんな私がMac からChromebook に乗り換えた動機や方法をblogにしてみたいと思います。
私と親しい方は知っていると思いますが、私は以前はApple 信者でした。1992年にMacintosh Quadra700を、一式103万円で買ってからの信者でした。音楽プレイヤーはiPod mini 、その後にiPod touch を32GB版が出たタイミングで買い、デスクトップパソコンはMacPro 2013、
MacPro 2013
自宅サーバ ーはMac mini 、スマホ は歴代iPhone 、タブレット はiPad2 →3→Pro12.9(初代)、腕にはApple Watch (初代)、
Apple Watch
メールはme.com、写真はiPhoto (後の写真アプリ)で、スタバでMacBook でドヤリング という具合でした。
そんな私の2018年当時の環境は、
と完全に(ちょっと自分で見ても引くくらい)りんご一色でした。妄信的に使っていました。いや、いい製品ですよ確かにApple 製品は。
しかし、私はWeb関連の開発歴が20年ちょっとくらいになるのですが、Web開発を始めた当初から自分で構築したLinux サーバーにSSH 接続し、vim でコーディングし、Apache やnginxを設定し、そこにブラウザで接続して確認するというスタイルで開発して来たので、作業パソコンがデスクトップだろうがノートだろうが、Mac だろうがWindows だろうがLinux だろうが、そういった環境などには左右されず、ローカルの環境にはブラウザとターミナル以外のモノは、画像編集や素材を作るアプリ以外は一切インストールしていませんでした。
そんな開発スタイルになったのには理由がありまして、一時期ノートパソコンにLinux を入れて使っていた時期があり、その当時のスタイルをOSがそのままWindows になっても、Mac になっても続けていたからなのですが、こうなるともうパソコンにはブラウザとターミナルさえあればなにも困らずに開発出来るようになってしまっていました。
当然パソコンのローカルストレージにはアプリケーションをインストールするだけなので、そのアプリケーションで作成したデータファイルは、ほぼ全てをiCloud に置いていました。どのMac だろうが同じ環境で開発をすることが出来るようになっていたので、それはそれはかなり快適でした(唯一、ファイルの同期にラグがあり、Xcode での開発には向いていませんでした)。
そしてしばらくは「iCloud 最強!」みたいなノリで快適に使っていました。この状態でなんでChromebook に移行したのか、自分でも甚だ疑問ですが(笑)、ここから徐々に、ほぼ全ての環境をGoogle プロダクトに移行していくことになります。
まず移行したのはメールでした。これは移行したと言うよりも、すでに元々独自ドメイン をGsuiteで管理していたこともあって、メインで使っていたメールアドレスを徐々にGmail (独自ドメイン )に移行して行きました。
次に移行したのはクラウド ストレージで、移行しようと思った最大の要因としては、iCloud ドライブがWindows では話にならないほど不安定になるという問題がありました。ブラウザ版だろうがアプリ版からだろうが、iCloud ドライブをある程度の深さまでディレクト リを下がって行くとクラッシュします。これではある程度より下のディレクト リにアクセス出来ないので、まったくもって使い物になりません。「Apple なのに…」と思いました。そこで脳裏をよぎったのが、
これってGoogle ドライブでも同じ環境は作れるよな?
でした。Google ドライブは、iCloud と同じ金額だとiCloud の半分の1TBになるのですが、まだ200GBくらいしか使っていないので、ストレージ容量が問題になることはなさそうでした。
実は、クラウド ストレージの移行は、Google ドライブに移行した後に一度だけiCloud ドライブに戻しています。これはなぜかと言いますと、Google ドライブの同期の調子がおかしくなり、ファイルがほとんど消えそうに(一旦は消えたが奇跡的に復活)なってしまったからです。Google ドライブフォルダを新しいところに作成しようと思い、一旦設定等をリセットし再同期しようとしたところ、まっさらの状態が反映されてしまい、クラウド ドライブのファイルがごっそり消えてしまいました。そこでもう慌てふためいて、別で使っているMac を起動し、インターネット接続を速攻で切断し、まっさらが同期されることを防ぎ、残っているGoogle ドライブフォルダをバックアップし、そこから復活させました(かなり冷や汗が出ました)。
そんなこんながあったのですが、Web等でいろいろニュースを見ていたところ、Gsuiteアカウントであれば、クラウド ドライブのファイルをローカルに同期するのではなく、クラウド ドライブをそのままマウントしてアクセス出来るGoogle ドライブファイルストリームというものが使えるという記事を見つけました。それを、ものは試しとインストールしてみたところ、同期しなくてもクラウド ストレージのファイルが普通に使えたので、そのまま完全にGoogle ドライブに乗り換えました(その代わりと言ってはなんですが、当然ちょっとだけファイルアクセスが重くなります)。
容量もまだ1TBで全然余裕なので、こちらも全く問題はありませんでした。これで、Mac でもWindows でも同じクラウド ストレージのファイルにアクセス出来るようになりました。
次に問題になるのが、iCloud ドライブの使用量の半分以上を占めていた写真と動画でした。私はスマホ などで撮影した画像や、実家から持ってきた写真をスキャンした画像等をすべて「写真アプリ」に入れていたので、写真アプリのデータベースがiCloud ドライブの使用量を数百GB使っていました。果たしてこれをGoogle フォトに、現実的に移行出来るのか?という問題がありました。
Google フォトには画質を落として保存されるという事に同意出来れば、いくら画像ファイルを入れてもGoogle ドライブのストレージ使用量を消費しないという機能があります。試しに何枚か画像を入れて様子をみてみたところ、まぁまぁ問題ないだろうという感じではあるので、そこから数百GBの画像ファイルのコピーを決行しました。これはさすがに数日かかりました。さらに画像ファイルを移した後に待っていたのは、Apple の写真アプリで作っていたアルバムをGoogle フォトで新たに作り直すという作業でした。アルバムの数が多かったので、この作業にもなんだかんだで数日かかりました。
そうなるともうiCloud ドライブはもうほとんど必要がなくなるので、iOS デバイス のバックアップに最低限必要な200GBのプランにダウングレードしました。
さて、もうここまで来たらほぼサービスの乗り換えは終わったも同然です。クラウド ストレージがGoogle ドライブになると、それまではiCloud ドライブで管理していたスプレッドシート などのファイルも、そのままGoogle ドライブで管理出来るようになり、とんでもなく楽になりました。
この頃にはもうMac だろうが、Windows だろうがOSの違いがほとんど関係なくなっていました。Webアプリケーションを積極的に使うようにすると、ネイティブアプリケーションの縛りもほとんどなくなっています。パソコンを使っている時間の大半が、全画面表示したChrome だけで完結するようになって来た時に、ふと以下のようなことが脳裏をよぎりました。
Mac って…高くない?
ちょっと脱線してPixelbook購入顛末記
当時、普段からバックパック に入れて常に持ち運んで使っていたMacBook 12" 2015は16万円くらいで購入しました。さらに同じく持ち歩いていたiPad Pro 12.9" 2015も同じくらいの値段で購入しました。さらに言うと、その前に使っていたMacBook Pro 15" 2010は30万円弱、MacBook 13" 2009は25万円弱で買っています。しかしその使い方は、ほぼ「ターミナルで開発してブラウザで確認」だけです。作業のほとんどがWebで完結しています。それならば、iPad Pro 12.9は画面も大きくて通信用SIMも挿さるので、いつでもどこでも場所を選ばすに開発が出来て、普段はキーボード付きのケースに入れて使っていたので「これでWeb開発が完結すればこれだけでいいのでは?」という考えが湧いてきました。
iPad Pro 12.9 2015
バックエンドの開発に関しては、iOS アプリのBlinkというターミナルエミュレータ の動作がほぼ完璧なので、その点については全く問題ありませんでした。問題となるのはフロントエンドの開発です。iOS デバイス ではApple の意向で全てのブラウザアプリが、Safari のエンジンを使ったものになっており、独自のブラウザエンジンを組み込んだブラウザアプリをビルドしてAppStoreに出すことが出来ません。なのでフロントエンド開発になくてはならない開発ツールが使えなくなっており、そのままではフロントエンド開発のデバッグ が出来ません。独自実装の開発ツールを使えるようにしているブラウザアプリもAppStoreにあり、当初はそれを使ったりしていたのですが、使い勝手が悪く常用に耐えられませんでした。なのでMacBook は手放せず常に2台を持ち歩いていました。暫くはこの2台を持ち歩いていたのですが、如何せん両方の重量を合わせると2.5kgくらいになり、かな〜り腰に来ます。
そこで思いついたのが、Chromebook ならフル機能のChrome が使えるし、タブレット になるモノであればタブレット を持ち歩く必要もなくなるのでは???
でした。そこからWebでChromebook の情報収集を開始します。Chrome 速報さんや、へれんさん、かぶさんのサイトを定期的にチェックしたりして知識を蓄えていきました(みなさんありがとうございました)。Web上の情報を漁っていると、様々な機種が出てきました。一番多く目についたのはASUS でした。10インチクラスから、15インチのものまでいくつかのバリエーションを出していました。次が同じく台湾のメーカーAcer でした。こちらもASUS と同じくらいのバリエーション展開になっていました。後はHPやSamsung などが出していました(今も出しています)。CPUは下はPentium から、上はCore i5 (U)までありました(PixelbookのCore i7 はYモデルなので、実質はCore m7です)。スペック的にはWindows と大して変わらないのですが、違うのがその値段です。メモリが4GBで、ディスプレイ解像度がHDモデルであれば3万円台からあります。Windows10でこのスペックだと、恐らく起動に数分かかり、通常使用でもかなりレスポンスが悪い状態じゃないかと思います。メモリを8GBにしてもWindows10ではかなりツラいんじゃないかと思います。ところが、Chromebook でメモリ8GBだとかなり快適に、かなりキビキビと動作します。OSが軽いので起動も数秒しかかかりません。そんなに選択肢はないかなと思い機種選びを開始したのですが、結構な数の選択肢があり嬉しい迷いを楽しんでいました(迷ってる時はかなり楽しかったです)。
そんなこんなで私のハートを鷲掴みにしたのが「Google Pixelbook」でした。私の心に一番刺さったのは、Windows パソコンでも見たことの無いその薄さでした(約1cm)。別の候補として考えていたのはASUS の「C302CA」でしたが、後に分かったのですがC302CAはLinux が使えるようにならない機種でした。たしか既にPixel Slateは発売されていたのですが、私はキーボードと本体が一体になっていないとイヤ(笑)なので、候補からは外しました。
いろいろ情報を集めていくうちに、Linux (Ubuntu )が動作するという事が分かりました。元々ローカルではいろいろとごにょごにょとやらない等と先程は書いたのですが、私はローカルのファイル操作などもコンソールでやったほうが早いので、Linux コンソール(bash )が使えるというのはかなり心強いです。Chromebook ではほとんどの機種でSIMが挿さらないので、オフラインの時にも開発出来るかな…?という思惑もあったのですが、結果的にはローカルでは全く開発をすることはありませんでした(今のところは)。
もうこうなると、乗り換えるのにまったく支障になる物/事はありません。とりあえずは、現在使用中のMacBook と、iPad Pro12.9を売って元手にすることにしました。MacBook 12" 2015と、iPad Pro 12.9" 2015+Apple Pencilで95,000円になりました。買うのはもうPixelbookに決めていましたので、あとは買うモデルを決めなければいけません。Pixelbookには「Core i5 (Y)、メモリ8GB、128GB eMMC」、「Core i5 (Y)、メモリ8GB、256GB eMMC」、「Core i7 (Y)、メモリ16GB、512GB NVMe」の3モデルありかなり迷いました。しかしメインマシンにするつもりで購入するので性能には妥協せず、一番上のモデルを買うことにしました。そこでAmazon で並行輸入 品を見てみました(日本ではGoogle からは正規販売されていません)。値段を見るとかな〜り足元を見た感じの値段になっていました(輸入しているのでしょうがないと言えばしょうがないですが)。そこで米Amazon で見てみると、送料を入れても並行輸入 よりも俄然安い値段でいくつも出ていました。これはもう米Amazon から買う以外ありません。既に米Amazon では過去に買い物をしたことがあったので、アカウントは作成済みでした。クレジットカードも登録済みです。なので後はもう、ただただポチるだけでしたので、いくつかあるうちのAmazon 倉庫から発送してくれるお店のモノをポチりました。
米Amazon から発送されるということと、ちょっとばかし配送料をケチった(笑)関係で、一週間くらいかかりましたが、無事に届きました。ワクワクを抑えながら、まずはAmazon が梱包したちょっと大きめの箱を開けます。すると販売店 が梱包した箱が中に入っています。この箱は製品の箱とほぼ同じ大きさです。そしてその販売店 の箱を開けると、ラッピングされた製品の箱が出てきます。
Pixelbook
そして、製品の箱を開けます。
Pixelbook
待望のPixelbookを取り出します。
Pixelbook
しかし、ここで問題発生です。いくら電源ボタンを長押ししても、全くウントモスントモ言いません。電源アダプターを接続してもどこも光りません。アメリ カからの個人輸入 でまさかの初期不良 です。しかし、こういう時のためにわざわざAmazon 発送の製品を選んで注文しているので、かなりの落胆をしつつもGoogle翻訳 を駆使しながらAmazon のサポートの人とチャットで「どうすればいい?」と話し合います。「代わりを送ってくれないか」と言ったところ、「それはAmazon 販売のモノでないと出来ないので、対応としては払い戻ししか出来ない。なので元払いで送って、後で送料を請求してくれソーリー」と言われたので、しょうがないのでEMSを扱っている郵便局まで持っていって、速攻で返品処理しました。通常であれば送料は30ドルくらいまでらしいのですが、海外発送の場合は大丈夫という情報をネットで見つけていたので、そのまま80ドルを請求したところ、満額貰えました(毎回必ず満額払って貰えるのかは分かりませんが…)。
Amazon からの返金を待つこと数日。無事に返金を確認して、今度はすぐに対応してくれるAmazon 販売のモデルを買うことにします。ところがなんと、サイバーマンデー だからだったのかは分かりませんが、Amazon 販売のモデルは日本には直送してくれないというツレナイ表示が出ています。しかし、初期不良 の時に返金の対応しかしてくれないのが煩わしいので、なんとかAmazon 販売のモノを買おうと転送業者を調べ始めます(思い返せば、Amazon 発送であれば初期不良 率はそんなに高くはないので、転送業者を使ってまでしてAmazon 販売にこだわる必要はなかったかな?というのはあります)。転送業者は、いろいろなblogやSNS を検索し「PlanetExpress」がいいということでそこに決めました。まずはユーザー登録をして、デポジット 金を$5入れておきます。そして米Amazon で購入する時に配送先を、PlanetExpressで作成された自分専用の住所に設定します。PlanetExpressまでは注文してから2〜3日くらいで到着しました。到着すると荷物の写真と共に到着した旨のメールで送られてくるので、日本に送るのに必要なだけの料金から$5引いた額を入れて、日本の住所に向けて配送手続きします。手続きが終わると、暫く後に発送メールと追跡情報が送られてくるので、それを使って(ワクワクしながら)荷物を待ちます。今度もまた1週間くらいで到着しました。昔からよく「一度あることは二度ある」などと言われるのでドキドキしながら電源ボタンを長押ししたところ、今度は無事に起動しました!
Pixelbook
届いたばかりの状態では、ChromeOSがとんでもなく古いので(ChromeOS63くらいだったかな?)、速攻でアップデートします。するとネットでよく見る画面になりました。
この時点で普段使いのアプリケーションとしては、
となっていて、完全にChrome だけで完結することが出来ています。もしChromebook のLinux が使い物にならなかった時のために、Chrome 機能拡張のSSH ターミナルも使えるものを探しておきました。これで問題なくChromebook に完全に乗り換えられました。さらには、いくつかのAndroid アプリも使えるので、もしChrome 機能拡張でイイものがなかった場合はAndroid アプリで探すという手もあります。
例えばこんな具合にゲームも出来ます。
デーモンクリスタル4
タブレット モードにもなるのでKindle アプリを入れて雑誌などを読む事も出来るようにしました。私の場合はちょっと極端過ぎるかもしれませんが、こんな感じで普段使っていたサービスをなにからなにまでGoogle に乗り換えることで、まったくストレスなくChromebook に乗り換えることが出来ました。当然のことながら、Chromebook へのログインはGmail のアカウントで行いますので、オンラインで同期する設定にしておけば新しいChromebook をセットアップする時も、ログインするだけでいつもの環境を構築することが出来ます。これは、使っているChromebook を完全に初期化した場合でも同様です。あまりにも簡単に環境が復元出来てしまうので「Power Wash」と呼ばれる完全初期化にも抵抗がなくなります(Linux などでローカルに作業環境を作っている場合は、その環境構築は必要)。
というわけで私のChromebook 移行までの軌跡はいかがだったでしょうか。環境をGoogle プロダクトに変更することが出来るのであれば、割と簡単に乗り換える事が出来ると思います。次は、Chromebook を使ってやっている事とかの記事をblogに書いてみたいと思います。